2008-01-01から1年間の記事一覧

聖家族(ルカ2:22-40)

今日の福音朗読は、イエスが両親に連れられて神殿に奉献される箇所でした。今こう言っただけでピンと来た人もいると思いますが、今日の朗読箇所と2月にやってくる「主の奉献」の朗読箇所はまったく同じになります。2ヶ月もするとまったく同じ朗読箇所で説…

主の降誕(日中)(ヨハネ1:1-18)

私たちはあらためて主の降誕を祝うためにミサに集まりました。朗読された福音はヨハネ福音書です。ヨハネ福音書はマタイ福音書やるか福音書のような誕生物語を採用していませんが、今日の朗読箇所は「目には見えない誕生物語」だと思います。私が、「目には…

主の降誕(夜半)(ルカ2:1-14)

主の降誕、おめでとうございます。すでに、ご承知かも知れませんが、この説教の後に、1人のお子さんが洗礼をお受けになります。ずっと聖歌隊の席にいて、知っている歌は元気に歌い、司祭の招きにも答えることができるまでになっていました。今日は、洗礼式…

待降節第4主日(ルカ1:26-38)

いよいよ、御降誕も目の前にせまってまいりました。今週はマリアに天使ガブリエルが遣わされて、神さまのご計画を告げる場面が選ばれています。その中で私は、マリアの戸惑いの言葉「どうして、そのようなことがありえましょうか」(1・34)という箇所を御降…

待降節第3主日(ヨハネ1:6-8,19‐28)

今週も先週に引き続き洗礼者ヨハネの活動が福音朗読に選ばれています。今週の朗読の中で、次の箇所から糧を得ることにいたしましょう。「彼は証しをするために来た。光について証しをするため、また、すべての人が彼によって信じるためである。彼は光ではな…

待降節第2主日(マルコ1:1-8)

11月24日に188殉教者の列福式が行われ、この日までにいろんな機会に188殉教者について学びの機会がありましたので、多くの人が多少なりとも188殉教者について学ぶことができたと思います。その中に、トマス金鍔次兵衛(きんつばじひょうえ)という神父さまが…

待降節第1主日(マルコ13:33-37)

ペトロ岐部と187殉教者の列福式すばらしい式典となりました。中田神父は実行委員会広報部の仕事で裏方に回っておりましたが、あれだけの大きな式典を成功できたのは、長崎の人々に対してカトリック教会としての大きな働きかけになったと思います。もちろんさ…

王であるキリスト(マタイ25:31-46)

今週で教会の1年の暦(典礼暦)は終わります。福音朗読は1年の終わりである日曜日と、人間の人生の総決算や人類全体の終末について考えさせます。あらゆる振り返りを呼びかけていると言っても良いでしょう。そこで、私たちはカトリック信者としての振り返…

年間第33主日(マタイ25:14-30)

今週の朗読で主人が僕たちに預けたタラントンは、5タラントン預かった人と2タラントン預かった人には貴重なものでしたが、1タラントン預かった人にはそうではなかったようです。先の2人は預かったタラントンを早速商売に活用しましたが、1タラントン預かった…

ラテラン教会の献堂(ヨハネ2:13-32)

人間だれにでも多少はあるのかも知れませんが、あまりやりたくないこと、得意でないことは後回しにするという弱さががあります。私もその1人です。いろんなことを後回しにして、自分で自分の首を絞めている時があります。日曜日の説教は、意外に思われるか…

死者の日(ヨハネ6:37-40)

11月、死者の月に入りました。ちなみに11月1日は「諸聖人の祭日」、11月2日は「死者の日」となっていて、今月の最初の2日間を連続で死者のために祈るように促しています。私たちもこのミサの中で、亡くなった方々のために祈ることにいたしましょう。まず、…

年間第30主日(マタイ22:34-40)

律法の専門家は、イエスを試そうとして尋ねました。 「先生、律法の中で、どの掟が最も重要でしょうか」(22・36)。私たちは、イエスを困らせようとしてではなく、自分自身への真剣な問いかけとして考えてみましょう。「わたしにとって、最も重要なことは何…

年間第29主日(マタイ22:15-21)

ここ数年、10月から11月にかけては純心大学で一年生に授業をしに出かけています。最初の年こそ女子大生に囲まれてさぞウキウキだろうなぁと思っていましたが、そんな思いは全くの妄想だとすぐに分かりました。大学生のほうは40歳のおじさんとしか思っていな…

年間第28主日(マタイ22:1-14)

言葉はつくづく不思議な道具です。私たちがミサで耳にしている聖書、もともとは旧約聖書はヘブライ語で書かれ、新約聖書はギリシア語で書かれていました。それを、日本の一流の聖書学者が日本語に訳して、私たちは読んだり聞いたりしているわけです。ある国…

年間第27主日(マタイ21:33-43)

朗読されたたとえは、神の恵みを考えるために大いに役立ちます。一人の人がぶどう園を作り始めました。そこから収穫を得ることが目的です。ぶどう園に垣をめぐらします。人が勝手に出入りして、ぶどう園を荒らさないためです。搾り場は、ぶどう酒を作るため…

年間第26主日(マタイ21:28-32)

今日の福音朗読に用いられたたとえ話の元になる古い伝承には二通りの記録があって、兄に勧めて兄は断り、あとで出かける、弟はその反対に返事は良かったけれども、実際は出かけなかったというものと、弟に勧めたら弟が断って、あとで思い直して出かけ、兄の…

年間第25主日マタイ20:1-16

先週十字架山に登ってきました。私と、大明寺教会の人が1人、馬込教会の人が1人、合計3人で登りました。登ってみると、先に誰かがやってきて草切りをしてくれていました。ありがたいなぁと思いました。今日のたとえ話も私たちがよく知っているたとえ話の…

十字架称賛(ヨハネ3:13-17)

今年は9月14日が日曜日に当たりました。今日は十字架称賛の祝日です。たいてい日曜日に聖人の記念日などが重なると日曜日が優先されて聖人の記念日はお休みということになるのですが、9月14日十字架称賛の祝い日は、「記念日」ではなくさらに重要な日であ…

年間第23主日(マタイ18:15-20)

昨日、1人の方に洗礼を授けました。病院で授けました。私はこの時の洗礼式に、神さまの恵みが特別に働いているなぁと感じました。もちろん洗礼式は神さまの特別の恵みですが、恵みを祈り求めるなら、天の父はその願いをかなえてくださるんだなぁということ…

年間第22主日(マタイ16:21-27)

今日8月31日、長崎教区民である私たちは、まずは島本大司教さまのことを思い起こす日としたいと思います。6年前の今日、聖地巡礼から帰った直後の31日に、島本大司教さまは肺炎のために天に召されました。たいていの聖職者は、容態が悪いらしいという連絡…

年間第21主日(マタイ16:13-20)

今日は、イエスが弟子たちに向けてなされた問いかけについて、考えてみたいと思います。イエスは、弟子たちが一瞬はっとするような問いかけをなさいました。「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか」(16:15)。この問いかけは、イエスにとっては…

年間第20主日(マタイ15:21-28)

私は今日の福音朗読を繰り返し読みながら、イエスとカナンの女のやり取りを、知らないうちに経験済みなのではないかなと思うようになりました。実に身近な所で、よく似ている経験をしているものだと思ったのです。それは、ついこの前起こった、1人のシスタ…

聖母の被昇天(ルカ1:39-56)

今日は聖母の被昇天の祭日です。ルカ福音記者によると、エリザベトを訪ねていったマリアの口から、神をたたえる「マリアの賛歌」がほとばしり出たのでした。この「マリアの賛歌」を通して、体も魂も天に上げられるほどすぐれていたマリアの信仰を学びたいと…

年間第19主日(マタイ14:22-33)

今日の福音朗読は、湖の上でペトロの信仰が試され、信仰がぐらつき、イエスにもう一度支えてもらったという出来事が含まれています。信仰面での訓練と言っても良いと思いますが、ペトロは、ほかの箇所でも信仰の訓練を受け、その度に信仰がぐらつき、イエス…

年間第18主日(マタイ14:13-21)

今日の福音は、イエスが行ったパンの奇跡についてです。この福音を書いたマタイは、パンの奇跡を二回書き残しましたが、今日読まれたのは、その最初の分です。マタイはここで、イエスのどんな心を描こうとしたのでしょうか。はじめに、イエスと弟子たちのあ…

年間第17主日(マタイ13:44-52)

梅雨が明けてから、魚釣りに行き始めました。私は魚釣りに行くと、「釣れないからもう帰ろう」という気持ちになることはまずありません。釣れない日は、何か釣れるまでと粘りに粘って帰ろうとしません。または、さっそく何かが釣れた日も、もっといい魚が釣…

年間第16主日(マタイ13:24-43)

今日の福音は、先週に引き続き、神の国の成長について、違った見方で私たちの準備をうながしています。今日は特に、たとえに登場する僕たちの言葉に耳を傾けながら、私たちの態度をもう一度見直すことにいたしましょう。僕たちは、主人が持っている畑を、実…

年間第15主日(マタイ13:1-23)

今日の福音は、皆さんもよく知っているたとえ話の1つ、「種まきのたとえ」です。イエスはつねに、たとえの向こう側に、本当に伝えようとしている何かを携えておられます。イエスが今週私たちに伝えようとしておられることに、一人ひとりたどり着けるように…

年間第14主日(マタイ11:25-30)

今日は聖歌を1曲歌ってから説教に入ろうと思います。『来なさい 重荷を負う者』 (作詞・作曲 高田三郎)1.来なさい 重荷を負う者 苦しむ者はみな わたしのもとに わたしはあなたを 休ませる 2.わたしは柔和で謙遜だから 受けなさい わたしの軛を なり…

聖ペトロ聖パウロ使徒(マタイ16:13-19)

今日6月29日は「聖ペトロ聖パウロ使徒の祭日」です。そして同時に、日曜日にも当たっていて、日曜日でありながら、聖ペトロ聖パウロ使徒の典礼でミサが行われています。そしてもう1つ、今年2008年の6月28日から、来年2009年の6月29日まで、教皇ベネディクト…