2009-01-01から1年間の記事一覧

聖家族(ルカ2:41-52)

今年最後の日曜日になりました。教会の典礼としては、すでに暦は新しくなっているわけですが、わたしたちの感覚はやはり年末という感覚があります。福音朗読箇所から、聖家族のお手本をわたしたちも写し取ることにしましょう。考えるきっかけとして、ヨセフ…

主の降誕(日中)(ヨハネ1:1-18)

クリスマスの朝、主の降誕の日中のミサは、福音朗読がヨハネ福音書になっています。朗読を聞いて、皆さんも感じたかも知れませんが、とても抽象的で、救い主が幼子となってお生まれになったことを祝う御降誕には、ちょっと扱いが難しい箇所だと感じます。そ…

主の降誕(夜半)(ルカ2:1-14)

主の降誕、おめでとうございます。今年も無事に、降誕の喜びを迎えることができました。イエスの誕生を記すルカ福音書の朗読箇所から、今年の降誕のメッセージとして2つの点を示したいと思います。1つは、「羊飼いが、布にくるまって飼い葉桶の中に寝てい…

待降節第4主日(ルカ1:39-45)

御降誕を直前に控えているこの待降節第4主日に、福音朗読は洗礼者ヨハネの母エリザベトと、イエスの母となるマリアを取り上げています。マリアが、ザカリアの家を訪ねて、エリザベトに挨拶します。今日は、聖書の中に出てくる「挨拶」について考えてみたいと…

待降節第3主日(ルカ3:10-18)

馬込教会のクリスマスの飾り付けの日になりました。クリスマスの準備を、見える形で表す絶好の機会です。ぜひたくさんの人に参加してもらって、立派に飾り付けてほしいと思います。クリスマスの準備は、見える形での準備と、見えない準備とがやはり必要だと…

待降節第2主日(ルカ3:1-6)

土曜日に、大明寺教会でたった1人残っている小学生に声を掛けて、ミサのお手伝い、「侍者」の練習をさせました。もちろん、日曜日のミサで侍者デビューをさせるためです。大明寺教会では、今日のこの日のミサから、侍者をしてイエスさまにお仕えしておりま…

待降節第1主日(ルカ21:25-28,34-36)

もしかしたら、以前、話の例に挙がったかも知れません。浦上教会の助任司祭時代に、長崎原爆病院にいる病人のお見舞いに出かけていました。当時は訪ねていく時間が朝早くて、確か朝の7時頃に見舞っていた気がします。いろんな人を見舞いましたが、その中で…

王であるキリスト(ヨハネ18:33b-37)

今日は、「王であるキリスト」の祭日です。教会の暦(典礼暦)の考え方では、主の降誕を準備する「待降節」から1年の暦が始まって、今週「王であるキリスト」の週で1年が終わります。今週と、来週は、区切りとなる週です。できれば、覚えておいてほしいと…

年間第33主日(マルコ13:24-32)

今週の説教の準備には苦しみました。苦労したのではなくて、苦しみました。結果的に、原稿を形に残すのは、今日のミサがすべて終わってから、午後からということになりそうです。その辺の事情も含めて、分かち合いたいと思います。今週、1つの講話を仕上げ…

年間第32主日(マルコ12:38-44)

今週の福音は、歳を重ねるごとに、難しい呼び掛けに聞こえる箇所だと感じます。「やもめの献金」について取り上げられている箇所ですが、イエスはやもめの態度を高く評価して、「この人は、乏しい中から自分の持っている物をすべて、生活費を全部入れたから…

諸聖人(マタイ5:1-12a)

今日、諸聖人の祭日です。そして、馬込教会では11月最初の日曜日なので、馬込共同墓地で、追悼ミサを計画しました。典礼上の「死者の日」を記念するのは、明日2日が正式な日です。今年の説教は、諸聖人ということを少し頭に置いて、話したいと思います。まず…

年間第30主日(マルコ10:46-52)

わたしは大波止に少し早く着いた時に、椅子に座って周りの人を見渡すことがあります。癖なのかも知れません。周りの人を見渡して、興味深い人を見つけると、知っている人か、知らない人かは関係なく、次のようなことを思い巡らします。「あの人は、今、どん…

年間第29主日(マルコ10:35-45)

今週の福音朗読は、ヤコブとヨハネが自分たちの栄誉になるような約束を取り付けようとする場面から始まっています。前後の流れを確認すると、イエスは十二人の弟子を呼び寄せて、自分の身に起ころうとしていることを話した後に、今日の出来事が続いています…

年間第28主日(マルコ10:17-30)

今週の福音朗読箇所は、皆さんもよく知っている箇所ではないかなぁと思います。ある人が「善い先生、永遠の命を受け継ぐには、何をすればよいでしょうか。」(17節)と尋ねる場面から始まり、その人がどんな結末を迎えるかも、よく記憶しているはずです。た…

年間第27主日(マルコ10:2-16)

わたしは浦上教会時代に、悔やんでも悔やみきれない失敗をしたことが2つ3つありまして、そのことは今もずっと思い出しますし、わたしが記憶を失うまで、決して忘れないだろうと思います。今日の福音朗読を考えるきっかけとして、そのうちの1つを、話せる…

年間第26主日(マルコ9:38-43,45,47-48)

金曜日に全国版のカトリック新聞を読んでいたら、「2009年10月11日に福者ダミアン神父が列聖される」という記事が新聞の見開きで掲載されていまして、びっくりしました。びっくりした理由は2つあって、1つは、このダミアン神父の列聖式が10月11日だという…

年間第25主日(マルコ9:30-37)

先に、13日の教会周辺の清掃と、敬老会についてねぎらっておきたいと思います。13日の清掃は、当日出席が難しい人が結構出た中で、本当によくやってくれました。7月26日が中止になってからずいぶん経っていたので、機械が入れないほど伸びていたにもかかわら…

年間第24主日(マルコ8:27-35)

土曜日に、大浦天主堂を結婚式のためにお借りして、一組のカップルの結婚式をしました。馬込教会のミサの参加者には、実際に結婚式に出席した人もいるかも知れません。その結婚式の説教で、結婚する2人に次のような話をしました。「人は、完成に向かって進…

年間第23主日(マルコ7:31-37)

今週の福音朗読は、耳が聞こえず舌の回らない人がいやしてもらう奇跡の場面です。イエスの前に連れて来られた人は、自分が置かれている辛い状況から解放されたいと心の底から願っていたはずです。こんな中で、イエスは動き出しました。指をその両耳に差し入…

年間第22主日(マルコ7:1-8,14-15,21-23)

伊王島・高島地区は、今回の衆議院選挙に関しては土曜日ですべて投票が終わっています。島民すべてが、日本の多くの人々よりも一歩先に選挙を終えて日曜日を迎えていることになります。わたしも、一票を投じてきました。誰に入れたのか、何党に入れたのかは…

年間第21主日(ヨハネ6:60-69)

夏休みをいただきました。故郷に帰ってみると、夏休みを満喫している小学生、中学生にたくさん会いました。夏休みもあと1週間になると、宿題が気がかりなものですが、遠く離れた学校に通っていたわたしは、近くの学校に通っていた同級生たちとは違うことが…

年間第20主日(ヨハネ6:51-58)

今日はまず、実際にあった話から「ことわざ」を1つ思い出してください。ある人がイスラエルとローマ、さらにフランスの聖地巡礼に行きました。わたしもたった1度だけですがイスラエル巡礼に行ったことがありましたので、経験から学んだ簡単な勧めを、巡礼…

聖母の被昇天(ルカ1:39-56)

聖母の被昇天の祭日を迎えました。マリアが胎内の子を身ごもったと知り、先に身重になっていたエリザベットにあいさつに行く様子が描かれています。今年は、エリザベットがマリアに語ったことばを鍵にして、朗読箇所を読み進めていきたいと思います。エリザ…

年間第19主日(ヨハネ6:41-51)

今年の年間第19主日は、8月9日は、長崎原爆の日と重なりました。わたしよりも皆さんのほうが詳しいのですが、原子爆弾の投下によって、たくさんの方が亡くなられました。1つの話をわたしは聞いております。爆心地にいちばん近かった浦上教会ではこの日ゆる…

年間第18主日(ヨハネ6:24-35)

ここ数ヶ月で、わたしの目に明らかな変化が生じ始めました。いろんな兆候はあったのです。一例を挙げますと、時計を外して、裏に刻まれている文字を見ようとしても、まったく見えないのです。焦点を合わせることができず、メガネを外してみると、何とか読み…

年間第17主日(ヨハネ6:1-15)

今週は、「五千人に食べ物を与える」という奇跡の物語で、四つの福音書が(マタイ・マルコ・ルカ・ヨハネ)ともに出来事を残しているわけですが、他の三つの福音書(「共観福音書」と呼びます)の書き方とはっきり違いを見せています。共観福音書では、パン…

年間第16主日(マルコ6:30-34)

「さあ、あなたがただけで人里離れた所へ行って、しばらく休むがよい。」(6・31)わたしは、このイエスの言葉が、弟子たちに対する深い思いやりとして映りました。何らかの形で人を雇っている立場にある人々にとって、示唆に富んだ態度だなぁと思ったのです…

年間第15主日(マルコ6:7-13)

「(イエスは)十二人を呼び寄せ、二人ずつ組にして遣わすことにされた。」(6・7)今週の福音朗読の最初の部分です。イエスが弟子たちを二人一組にして派遣する様子をあれこれ思い巡らしてみました。わたしなりに考えたことを、皆さんと今週分かち合いたい…

年間第14主日(マルコ6:1-6)

7月3日、使徒聖トマスの霊名の祝日を迎えまして、今日日曜日に、わたしの霊名の祝いのため、信徒一同でミサの依頼をしていただきました。感謝申し上げます。ここに置かせてもらえる喜びを感じながら、精一杯奉仕したいと思っています。今日の説教は、福音…

年間第13主日(マルコ5:21-43)

ようやく、賄いさんの退院の目処が付きました。日曜日の昼ご飯を食べたあとに退院だそうです。30日までは息子さん夫婦の家に寄せてもらって、それから体と相談しながら司祭館の仕事に復帰してくれるようです。やれやれといった感じです。6月最後の日曜日は…